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ユーロフィン分析科学研究所株式会社 >> サービス >> 異物分析

医薬品の異物分析の受託

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まずは、異物分析サービスの概要動画をご覧ください。

1:38 前後から異物分析のパートをご覧いただけます。

※埋め込み動画が表示されない場合、こちらよりご覧ください。

 

異物分析サービスの3つの特徴

  1. 豊富な分析装置を用いて、経験豊富なエキスパートが最適な分析手法を提案
  2. 最速24時間以内の速報に対応
  3. お客様専用のデータ保管サービスを提供

 

経験豊富なエキスパートが試料に応じて最適な分析手法を提案します。

ユーロフィン分析科学研究所,異物分析サービス

 

例えば、形態観察では、マイクロスコープ、コンフォーカル顕微鏡、CT-X線を用いて分析します。

想定される異物が無機物(鉱物、金属)である場合、蛍光X線、SEM-EDXXPSを用いて元素分析を実施しています。

想定される異物が有機物(樹脂、繊維)である場合は、FT-IR顕微鏡、ラマン顕微鏡、TOF-SIMSを用いて成分分析を実施しています。

金属系異物、繊維系異物、液中微小異物から、ウイルスフリーのヒト細胞を用いた医薬品等、バイオセーフティレベル1BSL-1)までの生物学的なサンプル中異物まで幅広く対応可能です。

異物混入あるいはその原因を推定し、再発防止をサポートします。

 

以下に、分析事例(分析プランと結果)を紹介します。

分析事例 基本分析 +α分析
錠剤付着異物の同定 外観、蛍光X線 SEM-EDX
錠剤付着微量物の同定 外観、蛍光X線、SEM-EDX TOF-SIMS
錠剤内部混入異物の非破壊分析 外観、蛍光X線 CT-X線
金属様異物の分析 外観、蛍光X線 コンフォーカル顕微鏡
注射液に混入した異物の分析 外観、FT-IR ラマン顕微鏡、XPS
透明フィルム中の異物の分析 外観 ラマン顕微鏡、CT-X線
毛髪様異物の分析 外観、FT-IR ラマン顕微鏡、CT-X線、SEMDNA、コンフォーカル顕微鏡

 

錠剤付着異物の同定

試料

錠剤上に黒色の異物が観察されました。

錠剤付着異物の同定

 

<形態観察>マイクロスコープ

異物は黒色を示し、輪郭ははっきりしていませんでした。

錠剤付着異物の同定

 

分析プラン

蛍光X線による元素分析から異物同定を行うこととしました。

<元素分析>蛍光X線

Crを検出しましたが、製造工程上でCr片が混入したとは考えにくかったです。

錠剤付着異物の同定

 

<元素分析>(+α)SEM-EDX

黒色付着物中にCr微粒子を検出しました。

錠剤付着異物の同定

SEM-EDXは高倍率での元素分析が可能です。低真空モードの使用により蒸着なしで分析を行うことが可能です。

 

結果

異物は黒色付着物中にCr微粒子が分散していました。

錠剤付着微量物の同定

試料

黒色汚れがある錠剤が発見されました。

錠剤付着微量物の同定

 

<形態観察>マイクロスコープ

異物はスジ状に付着していました。

錠剤付着微量物の同定

 

分析プラン

蛍光X線およびSEM-EDXによる元素分析から異物同定を行うこととしました。

<元素分析>蛍光X線、SEM-EDX

両者ともに検出しませんでした。

 

<元素分析>(+α)TOF-SIMS

Fe及びCrを検出しました。

比較対照品分析として、ステンレス製スパーテルの蛍光X線分析を実施したところ、Fe及びCrを検出しました。

錠剤付着微量物の同定

付着量が少ない異物においては、TOF-SIMS高感度分析により、物質同定を行うことが可能です。

 

結果

スジ状の汚れはステンレスとの接触により発生したと推察されました。

錠剤内部混入異物の非破壊分析

試料

金属検査により排除された錠剤です。

錠剤内部混入異物

 

<形態観察>マイクロスコープ

錠剤上に異物は確認できませんでした。

 

分析プラン

以下2ステップで行うこととしました。

  1. CT-X線により異物形態、及び混入位置の確認
  2. 蛍光X線を用いた非破壊元素分析による異物同定

<内部観察>(+α)CT-X線

錠剤内部混入異物 

 

<元素分析>蛍光X線

錠剤内部混入異物

CT-X線による異物混入部位の確認、測定深度の深い蛍光X線の選択により、内部に混入した異物の非破壊同定が可能です。

試料前処理が不要で、よりスピーディな分析が実現します。

 

結果

異物は、亜鉛を主成分とする金属片であることが考えられました。

金属様異物の分析

試料

金属様異物が発見されました。

<形態観察>マイクロスコープ

異物に金属様光沢を確認しました。

金属様異物

 

分析プラン

元素分析により異物同定を行うこととしました。

元素分析の結果、異物からステンレス成分が検出されました。

 

<外観観察>(+α)コンフォーカル顕微鏡

大きさは562×407μm、厚みは86.7μm、表面には凹凸があり、湾曲していることが確認できました。

金属様異物

金属様異物

コンフォーカル顕微鏡を使用することで異物の表面観察をすることが可能です。

また、大きさ、厚み、体積が求めることができ、重量(換算値)を求めることも可能です。

 

結果

コンフォーカル顕微鏡により、表面形状の観察、微小異物の計測ができました。

注射液に混入した異物の分析

試料

注射液中に不溶物が発見されました。

注射液に混入した異物

 

<形態観察>マイクロスコープ

異物を目視確認しつつ、液中より採取し、形態観察しました。

注射液に混入した異物

[大きさ:約 310×80 µm]

 

分析プラン

元素分析、又は成分分析により異物同定を行うこととしました。

<成分分析>FT-IRスペクトル

ポリアミドと類似したスペクトルを示しました。

注射液に混入した異物

 

<成分分析>(+α)ラマン顕微鏡

ラマン顕微鏡より合成ポリアミドもしくは天然ポリアミドのどちらかの判別が可能です。

ラマンスペクトルにより異物は、タンパク質と判明しました。

注射液に混入した異物

※タンパク質にのみ認められるフェニルアラニンのピークがチェックポイント

 

<XPS分析>(+α)XPSナロースペクトル

Si2p軌道では有機シリコン(シリコンオイルなど)は102 eV付近、無機シリカ(ガラスなど)は103 eV付近に検出されます。

不溶物のSi2pスペクトルは102 eV付近に検出され、有機シリコンと考えられました。

注射液に混入した異物

FT-IRとラマン顕微鏡、XPSを組み合わせることで同定精度を上げることが可能です。

 

結果

液中の不溶物は有機シリコンが核となりタンパク質が凝集した物だと考えられました。

透明フィルム中の異物の分析

試料

透明フィルム中に異物が発見されました。

透明フィルム中の異物

 

<形態観察>マイクロスコープ

フィルムの内部に異物が混入していることが分かりました。

透明フィルム中の異物

 

分析プラン

以下2ステップで行うこととしました。

  1. CT-X線により異物形態および混入位置の確認
  2. 共焦点ラマン顕微鏡を用いた3Dイメージング分析

 

<内部観察>(+α)CT-X線

フィルムは二層構造になっていました。

異物は、2枚のフィルム間に存在していることが確認できました。

透明フィルム中の異物

CT-X線分析により、異物の混入位置、大きさを非破壊で確認できます。

 

<3Dイメージング分析>(+α)共焦点ラマン

異物の部分のスペクトルを抽出し、フィルムのスペクトルと比較しました。成分Aと類似していました。

透明フィルム中の異物

共焦点ラマンの深さ方向分析機能により埋没異物を前処理なしで測定することが可能です。これによりスピーディな分析が実現します。

また、3Dイメージ画像を得ることも可能です。

 

結果

フィルム内の異物はフィルム成分の変性物と考えられました。

毛髪様異物の分析

試料

異物に毛髪様異物(繊維状異物)が観察されました。

 

分析プラン

外観から毛根の有無を確認し、成分分析を行うこととしました。

(毛髪の場合、タンパク質のスペクトルが得られるため。)

<形態観察>マイクロスコープ

毛根を確認することができました。

毛髪様異物

 

<成分分析>FT-IRスペクトル

タンパク質と類似したスペクトルが得られました。

毛髪様異物

以上のことから、繊維状異物は生物由来と考えられました。

 

<表面観察>(+α)コンフォーカル顕微鏡

毛根を確認しました。異物表面にキューティクルを確認しました。

毛髪様異物

[左:毛根、中:毛の太さ、右:毛先]

 

<断面観察>(+α)SEM

髄質を観察・計測しました。

動物によって、髄質の太さが異なります。一般的には、ヒト毛は全体の1/3以下に対し、動物毛は全体の1/2以上となっています。

 

<内部観察>(+α)CT-X線

比較試料として、ヒトの髄質の状態観察・髄質の計測しました。

毛髪様異物

人獣判定の結果、動物のものと考えられました。

 

<DNA分析>異物由来動物の判定

DNAを抽出し、リアルタイムPCRより生物種の特定を行いました。調査対象生物種は、ヒト、ヒツジ、ヤギ、ネコ、ウシ、ブタ、イヌです。

イヌプライマーを使用した場合のみ増幅を認めたため、異物はイヌ由来の毛と考えられました。

毛髪様異物

 

結果

SEM及びCT観察によりキューティクル/髄質を確認し、動物毛であることが推察されました。

DNA分析によりイヌ由来の毛髪だと考えられました。

 

最速24時間以内の速報にも対応可能です。

製造現場等、いち早く異物分析が必要な場合にご利用ください。

※試料によって、24時間以上お時間をいただく場合もございます。

 

お客様専用のデータ保管サービス(LabAccess)を提供しています。

LabAccessでは、いつでもWebページから過去の報告書の閲覧やダウンロードが可能です。

「報告書のファイリングの手間を省きたい」、「前回の異物分析結果と比較したい」、「過去実施の方法を指定して、分析依頼したい」等にご利用いただけます。

 

異物分析をお考えであれば、ぜひ当社をご活用ください。ご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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