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体外受精時の胚の遺伝子異常の特定

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ユーロフィンバイオファーマサービスの「ニュースレター(2023年6月号)」が発行されました。

ユーロフィングループは、食品・製品・環境・アグロ・ジェノミクス・クリニカルダイアグノスティック・医薬品・材料等、幅広い分野に関わる分析及び検査サービスをグローバルに展開しています。

世界61カ国に900以上のグループラボがあり、グループ法人数は1,000社を超え、200,000通りに及ぶ分析項目・手法を採用、年間4億5,000万件を超える試験を実施しています(2023年3月現在)。

 

医薬品分析は、ユーロフィンバイオファーマサービスが担当しています。日本国内においては、当社「ユーロフィン分析科学研究所(E-ASL)」が受託を行っています。一部のサービスは、当社ラボが海外ラボとの仲介となり受託しています。

 

バイオファーマサービスでは、お客様に最新情報をお届けするため、定期的にニュースレターを発行しています。

2023年6月号では、以下6つの技術情報を紹介しています。

  1. 体外受精時の胚の遺伝子異常の特定
  2. 定量的な容器完全性試験-必須なテクニックをナビゲート
  3. Eurofins BPT グローバル評議会は相互協力により、お客様により良いサービスをご提供
  4. 米国Eurofins Genomicsは、Express Oxfordナノポアシークエンサーを用いたwhole plasmid sequence サービスを開始しました
  5. 新しい固体形態を発見するためのハイスループットスクリーニング
  6. Eurofins BioPharma Product Testingは中国に新しい施設を開設

 

本技術コラムでは、「体外受精時の胚の遺伝子異常の特定」を紹介します。

 

体外受精時の胚の遺伝子異常の特定

様々な社会的及び人口統計学的変化は、平均出産年齢の高齢化や不妊率の増加に大きく影響しています。

そのため、生殖補助医療(ART:Assisted Reproductive Technique)と着床前遺伝学的検査(PGT:Preimplantation Genetic Testing)は、いずれも過去20年間で大きな進歩を遂げました。

 

PGTでは、胚の栄養外胚葉の生検によって収集された細胞を分析し、数値的(PGT-A:Preimplantation Genetic Testing for Aneuploidy 着床前胚染色体異数性検査 )及び構造的(PGT-SR:Preimplantation Genetic Testing for Chromosomal Structural Rearrangement 着床前胚染色体構造異常検査)な染色体異常と遺伝学的変異(PGT-M:Preimplantation Genetic Testing for Monogenic/single gene defects重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査)を特定します。

しかし、生検における安全性の懸念、術者によるばらつき、規制上の障壁、偽陽性及び陰性結果につながる可能性のあるモザイク胚のリスクは、PGT固有の特徴です。

 

このため、非侵襲性PGT-A(niPGT-A:noninvasive PGT-A)と呼ばれる、胚の異数性を検出するための新しい有望な手法が登場しました。

niPGT-Aは、生検を必要とせず、胚を培養した使用済みの培養液(SCM:Spent Culture Medium)中の胚性無細胞DNA(cfDNA:cell-free DNA)を分析します。

そのため、費用を抑え、SCM中のcfDNAは栄養外胚葉と内部細胞塊の両方から放出されるため、モザイク現象の課題を部分的に克服することができます。

 

信頼できる試験なのか?ルーチンに実施できるのか?

この疑問に答えられるのは、PGTの分野で20年以上の実績があるEurofins Genoma(イタリア)です。

Eurofins Genomaは、500以上のSCMサンプルを用いて臨床のバリデーション試験を実施して、効率的なcfDNA分析に最も効果的なin vitro培養時間を特定し、SCMと生検した栄養外胚葉サンプル間で高い倍数性の一致率を達成しています。

 

それゆえ、niPGT-Aは、形態学的基準との関連付けで、胚の操作が必要なく、術者によるばらつきによる制限もないため、着床のために胚に優先順位を付けるための有用なツールです。

実際、胚生検を妨げる規制または技術的制約がある場合、niPGT-Aは、形態学的分析のみよりも優れた評価による利点があり、危険性の低い方法で着床能が最も高い胚を選択できる可能性を、第一レベル及び第二レベルのすべての体外受精検査を実施する施設に提供します。

さらに詳しい情報は、こちらをご覧ください。

 

原文は、Identifying genetic abnormalities in embryos during in vitro fertilisationをご覧ください。

 

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