原料試験を委託するパートナーが持つべき8つの重要な特性
ユーロフィンバイオファーマサービスの「ニュースレター2024年Spring号」が発行されました。
ユーロフィングループは、食品・製品・環境・アグロ・ジェノミクス・クリニカルダイアグノスティック・医薬品・材料等、幅広い分野に関わる分析及び検査サービスをグローバルに展開しています。
世界62カ国に900以上のグループラボがあり、200,000通りに及ぶ分析項目・手法を採用、年間4億5,000万件を超える試験を実施しています(2024年2月現在)。
医薬品分析は、ユーロフィンバイオファーマサービスが担当しています。日本国内においては、当社「ユーロフィン分析科学研究所(E-ASL)」が受託を行っています。一部のサービスは、当社ラボが海外ラボとの仲介となり受託しています。
バイオファーマサービスでは、お客様に最新情報をお届けするため、定期的にニュースレターを発行しています。
2024年Spring号のうち、以下4つの技術情報を紹介します。
- EBPTセルバンキングは、世界的な規制当局から認定を受けています
- Eurofins BPT、カナダでバイオ医薬品試験サービスを拡大
- 原料試験を委託するパートナーが持つべき8つの重要な特性
- Eurofins Medical Device Testing(EMDT)は生体適合性戦略をサポートする生物学的評価を拡充
本技術コラムでは、「原料試験を委託するパートナーが持つべき8つの重要な特性」を紹介します。
著者:Kim Rhoades, Senior Director, Pharmaceutical Raw Materials; Derek Stanley, Vice President, Business Development
医薬品開発企業が、ベンダーの適格性確認から商業製品の継続的サポートに至るまで、臨床開発の様々な段階を踏んでいく上で、原料試験は不可欠です。
出発原料の同定、純度、および品質を確立することは、規制上の障害、コストのかかる生産上の問題、遅延を回避するのに役立ち、最も重要なことは、患者へ使用における有効性と安全性を確保することです。理想的な原料試験を委託するパートナーに求められる8つの重要な特性をご紹介します。
1.豊富な公定書試験の経験とコラボレーション
規定があるように見えても、グローバルな公定書はナビゲートするのが難しいです。理想的なパートナーは、USP、EP、JPモノグラフに関する数十年の経験を持ち、それらの組織と協力し、トラブルシューティングを行うための直接的なコネクションを持っています。
2.豊富なキャパシティと供給保証
包括的な原料試験プログラムをサポートするために必要な技術は無数にあるため、さまざまな試験をサポートするために、機器の冗長性と十分な訓練を受けた技術的に多様な人材を備えた、十分なリソースを持つパートナーが必要です。リスクを最小限に抑えるため、パートナーは同じ地域に複数の拠点を持ち、これらのサービスを提供する必要があります。
3.世界トップクラスの納期とラッシュサービスのケイパビリティ
どんなにうまく運営されている製造現場でも、原料や賦形剤の供給に時折見落としがあり、そのため原料の供給がクリティカルパスに該当してしまいます。 標準納期が早く、週7日サンプルの受け入れができ、複数のシフトにまたがるオペレーションが可能で、最も重要なことは製造スケジュールへの影響を避けるために、急ぎの納期要求に対応できるパートナーが必要です。
4.デジタル化
デジタル化を推進する業界では、迅速な納期、規制遵守の強化、出荷サンプルや受信データの処理にかかるリソースの削減が求められています。理想的なパートナーは、時間を節約する再注文機能を含むオンライン注文、オンライン試験/サンプルステータスの可視性、電子実験ノート生データの配信、およびLIMS間接続のオプションを提供します。
5.包括的なモダリティ・サポート
原料試験を委託するパートナーは、成長し続ける混合したモダリティの多様なパイプラインをサポートできなければなりません。低分子化合物、従来の生物学的製剤、抗体薬物複合体、ペプチド/オリゴヌクレオチド、さらには細胞治療や遺伝子治療製品の製造に利用される出発原料の試験のエキスパートである必要があります。これらの新しい手法の多くは、公定書に収載のない原料の戦略を導き実行するための技術的・規制的専門知識を必要とします。
6.サプライチェーンを反映したグローバル事業
臨床試験や商業的な上市がグローバルに拡大するにつれ、これまで努力して関係を築き、信頼を築いてきた原料試験のパートナーは、お客様とともに歩み続ける存在であるべきです。グローバル戦略の実行には多くの困難が伴いますが、新しい原料試験プロバイダーを見つけることはその一つではありません。
7.業界をリードする法規制遵守とITセキュリティ
サプライチェーンにおける最大のリスクは、規制コンプライアンスとサービスプロバイダーのITセキュリティのギャップです。この2つの状況を包括的に理解し、継続的な投資と事業リスクの軽減に取り組むリソースを持ち、グローバルな規制当局や業界全体から日常的に監査を受けているパートナーが必要です。
8.バリュー
分析証明書(CoA)はどのラボでも提供できます。真のパートナーは、患者の命を救う製品の安全性、有効性、および入手可能性を確保するために協力することで、お客様に、費用に見合う最大の価値を提供します。
原文は、8 critical attributes your raw material testing partner must haveをご覧ください。
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