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Eurofins Discoveryは、研究者がPFASに関連したヒトでの毒性を把握することをサポートします

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ユーロフィンバイオファーマサービスの「ニュースレター(2023年2月号)」が発行されました。

ユーロフィングループは、食品・製品・環境・アグロ・ジェノミクス・クリニカルダイアグノスティック・医薬品・材料等、幅広い分野に関わる分析及び検査サービスをグローバルに展開しています。

世界59カ国に940以上のグループラボがあり、グループ法人数は1,000社を超え、200,000通りに及ぶ分析項目・手法を採用、年間45,000万件を超える試験を実施しています(20231月現在)。

医薬品分析は、ユーロフィンバイオファーマサービスが担当しています。日本国内においては、当社「ユーロフィン分析科学研究所(E-ASL)」が受託を行っています。

バイオファーマサービスでは、お客様に最新情報をお届けするため、年3回ニュースレターを発行しています。

 

2023年2月号では、以下6つの技術情報を紹介しています。

  1. 肝移植患者の免疫抑制治療の最適化をサポートする最初で唯一の遺伝子発現診断薬「TruGraf Liver
  2. TEMは、生物由来製品の微生物学的安全性の確認において、in vitroアッセイと分子技術を理想的に補完
  3. 一般用医薬品(OTC)、化粧品、栄養補助食品における消費者の安全性と規制遵守の確保
  4. Eurofins Discoveryは、研究者がPFASに関連したヒトでの毒性を把握することをサポートします
  5. Eurofins 35周年– Testing for Life
  6. Eurofins BioPharma Product Testingは無菌医薬品製造用フィルターの適格性を確認するための包括的な試験サービスを提供

 

一部のサービスは、当社ラボが海外ラボとの仲介となり受託しています。

本技術コラムでは、「4.Eurofins Discoveryは、研究者がPFASに関連したヒトでの毒性を把握することをサポートします」を紹介します。

 

PFAS

環境化学物質、特に豊富に存在する安定な物質は、水や空気、そして生涯にわたって人体に蓄積するため、当初の予想よりも大きな健康リスクをもたらす可能性があります。

幸いなことに、Eurofins Discoveryのヒト表現型創薬スクリーニング/プロファイリングプラットフォームは、毒性研究者が化学物質によって誘発される毒性を予測するために用いることができます。

 

世界中の研究者や政策立案者は、カーペットやレインコートから焦げ付き防止加工の調理器具や食品包装紙に至るまで、さまざまな消費者製品に使用されている化学的に安定な4,700種類以上の多様な分子群であるPFAS(ペルフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質)に関連する人体への毒性を把握しようと努めています¹

 

当初は安全と見なされていましたが、一部のPFASは、その安定性、分解特性、臓器または組織の感受性の結果として、人体に蓄積すると、人の発育や免疫機能に害を及ぼすことが現在知られています。

残念なことに、ほとんどのPFASには、毒性の生物学的機序に関する情報がほぼありません。このクラスの化学物質は依然として消費者製品に使用されているので、この大きな分子ファミリーをヒト毒性の予測モデルで試験する必要があります。

 

Eurofins Discovery Translational Biology Center of ExcellenceBioMAP®プラットフォームは、創薬研究において確かな実績があります2,3

また、米国環境保護庁(EPA)の5年間にわたる研究では、このプラットフォームは、毒科学におけるヒトの有害事象予測でも等しく強力なツールであることが示されています。

 

Eurofins Discovery(ミズーリ州セントチャールズ)のSite LeaderであるDiane Werthは、「我々のチームは、米国EPAの毒性試験の重要性を高く評価しています」、「より安全な医薬品に加えて、より安全な環境を通じて健康を改善する研究を提供することは、我々の責任です」と述べています。

 

EPAは、BioMAPの毒性シグネチャー解析を用いることで、様々なPFAS分子のヒトに対する異なる毒性を区別することができました。

シクロスポリンAやメトトレキサートなどの標準的な免疫抑制薬と比較すると、試験したPFASの一部で、免疫抑制、皮膚刺激、および臓器毒性が認められました。EPAの研究結果は、Alternatives to Animal Experimentationに発表されています

BioMAPプラットフォームは、毒性試験や創薬におけるヒトへの健康被害予測する、多数の化合物についてヒトの疾患生物学への影響をスクリーニングする、3Rの指針に則った動物使用の削減、改良、代替を提供することが可能であり、次世代のリスク評価の理想的な新しいアプローチ方法となります。

 

ヒトに対するPFASの毒性に関する事例研究は、こちらからダウンロードすることができます。

  1. https://www.eurofins.com/scientific-impact/scientific-innovation/what-do-pizza-boxes-raincoats-and-frying-pans-have-in-common/
  2. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0189247
  3. https://doi.org/10.1126/science.aaz9906
  4. https://www.altex.org/index.php/altex/article/view/2446

 

原文は、Eurofins Discovery helps researchers understand human toxicities related to PFASをご覧ください。

 

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