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ダイオキシン類・PCB類分析

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ダイオキシン類について

 ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン類(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)はダイオキシン類という総称で呼ばれており、210種類の異性体が知られています。
 その内、17種の同族体は極めて毒性が高いことが知られています。

 ダイオキシン類は塩素が存在する環境での燃焼や高温加熱処理の際に意図せず生成されると考えられています。ダイオキシン類は極めて安定性の高い化合物で、脂溶性かつ、生体で代謝されにくい性質が知られており、ヒトが摂取すると肝臓や脂肪組織に蓄積されます。

 ダイオキシン類の毒性は、WHO(世界保健機関)により定められた、毒性等価係数(TEF)を用いて計算する毒性等量(TEQ)によって判断されます。

 

飼料由来の鶏肉・鶏卵中等、食品中のダイオキシン分析

 2010年12月下旬、ドイツ ニーダーザクセン州の飼料会社が製造した飼料からダイオキシンが検出され、この飼料を食べた鶏肉や豚肉またその卵からもダイオキシンが検出されました。
 その後、日本に輸入された報告はないものの、汚染された食品がドイツからイギリスなどに輸出され汚染を拡大しています。

 

ユーロフィンでは油を含む食品や飼料のダイオキシン分析を行っております。

 

PCB類について

 ポリ塩化ビフェニル類(PCBs)は、209種類の異性体が知られている塩素化合物です。PCB類は不燃性かつ電気絶縁性が高いという特殊な性質から80年代まで意図的に製造され、絶縁油やコーティング剤やプラスチックに使用されていました。

 PCB類は極めて安定性の高い化合物で、脂溶性かつ、生体で代謝されにくい性質が知られており、ヒトが摂取すると肝臓や脂肪組織に蓄積されます。

 毒性の観点からPCB類は2つのグループに分類することができます。

    • 1つのグループはダイオキシン類と構造的に類似していることが知られていることからdl(dioxin-like)PCB類として呼称されています。WHOはこれら12種類のPCB類に対してダイオキシン類と同様、TEFを定めており、TEQによって毒性が判断されます。
    • もう1つのグループはダイオキシン類とは異なる毒性を示すと考えられることから、ndl(non-dioxin-like)PCB類として呼称されています。中でも、PCB 28, 52, 101, 138, 153, 180の6種はndlPCB類の20-50%を占めると考えられており、これらの総計はndlPCB類の存在の指標/マーカーとして機能するという点で指標(indicator)PCBとも呼称されます。

 しかし近年、特にUSなどでは一部のPCB類だけをもって判断することへの懸念から、209種類すべての異性体をもって判断する考え方も出始めているようです。

 

 

食用油脂中のダイオキシン・PCB類

 ダイオキシン・PCB類は、脂溶性かつ生体で代謝しにくいという性質から、食物連鎖を通じて生態系に蓄積されてしまうことが想定されています。

 特に汚染された食用肉や動植物由来の油脂からヒトへの蓄積が大きな懸念点になっており、EUでは様々な食品や動物用飼料に対してダイオキシン類の最大許容量が定められています。

 

油脂に関連する項目 (ダイオキシン・PCB類)に対する最大許容量(抜粋)

対象となる食品/油 WHO-PCDD/F-TEQの最大許容量*1 WHO-PCDD/F+PCB-TEQの最大許容量*2 ndl PCBの最大許容量*3
海洋性オイル(魚油、肝油、その他の海洋生物由来の油) 1.75 pg/g fat 6.0 pg/g fat 200 ng/g fat
植物性油脂 0.75 pg/g fat 1.25 pg/g fat 40 ng/g fat

*1. WHO-TEF(2005)を用いて計算した、PCDD/PCDFの”upper-bound”計算値(定量下限値未満の物質も定量下限値と同値検出したと仮定して計算)で判断
*2. WHO-TEF(2005)を用いて計算した、PCDD/PCDF及びダイオキシン様PCBの”upper-bound”計算値(定量下限値未満の物質も定量下限値と同値検出したと仮定して計算)で判断
*3. PCB 28,PCB 52, PCB 101, PCB 138, PCB 153, PCB 180の6種の非ダイオキシン様PCBの”upper-bound”計算値(定量下限値未満の物質も定量下限値と同値検出したと仮定して計算)で判断

*2021/08時点の参考情報。最新情報はEUホームページ等でご確認ください。

 

ユーロフィンの分析サービス

    • ドイツの専門ラボにて、ダイオキシン類・PCB類の各種分析を実施しております。
    • EU基準との比較が便利な、ダイオキシン・PCBの試験パッケージを食品分類ごとにご用意しております。
      • 油脂以外の検体での分析をご希望の場合も、お気軽にお問い合わせください。
    • PCB209種の異性体別測定も実施可能です。
      • 一部完全分離ができず、複数の異性体の合算報告となります。

 

 検体必要量や納期、価格につきましては最下部の "お問い合わせ" フォームよりお気軽にお問い合わせください。

 

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