【研究用】抗原親和性抗体価・各種特異的イムノグロブリン抗体価 受託サービス
抗原親和性抗体価・各種特異的イムノグロブリン抗体価受託サービスは、アレルギーの【感作】と【発症リスク】を確認できる検査です。
このような測定・研究に興味はございませんか?
- 特異的IgE 抗体価が高いのにアレルギーを発症しない
- 特異的IgE 抗体価が高くないのにアレルギーを発症する
- 経口免疫療法 (OIT)中にアレルギー・アナフィラキシー症状を呈する
- 経口免疫療法 (OIT)を続けているのに改善がみられない
肥満細胞からの脱顆粒は IgEの抗原親和性に依存します1) |
IgE抗体の【量の測定】のみでは、 病態の把握はできません1) |
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アレルギーにおける病態・発症・予測についての臨床研究を実現可能にしました
- 特異的 IgE 抗体には、症状を呈する高抗原結合親和性抗体と、症状を呈さない低抗原結合親和性抗体があります1),2),3),4)
- アレルギー発症群と免疫寛容各毒群との間に、イムノグロブリンクラススイッチパターンの違いがあります2),3),4),5),6)
特許登録済み(アレルギー発症リスクを予測するためのデータを収集する方法、2017.5.11)
特許出願中(アナフィラキシーの発症を予測するためのデータを収集する方法、2020.11.17)
抗原結合親和性抗体価測定 | 各種イムノグロブリン測定 | ||
測定 | 抗原結合親和性(質)×抗体価(量) ※従来の抗体価に抗原結合親和性を加える |
測定 | 100μLの血清ですべての特異的抗体 (IgE, IgG1, IgG4, IgA) を測定 |
活用 方法 |
● アレルギー・アナフィラキシーの発症リスクの検討が可能 ● 食物経口負荷試験 (OFC), 経口免疫療法 (OIT) 前のリスクの検討 ● OIT 治療開始前の応答者/不応答者の選別検討 |
活用 方法 |
● アレルギーに伴う免疫系変化を時間軸で追跡可能 ● 臍帯血・新生児・乳児のクラススイッチモニタリング4) ● 臍帯血による胎児・新生児のアレルゲン感作状態の把握4) ● 今後アレルギーが増悪するのか、免疫寛解に向かうのかを探索5) ● OIT 後の脱感作維持状態持続調 |
当サービスはクラススイッチと抗原結合親和性を測定するサービスです。本検査は研究用です。診断目的に利用することはできません。
Point 1 特異的IgE抗体には、症状を呈する高親和性抗体と症状を呈さない低親和性抗体があります1),2)
本検査により | ● アレルギー・アナフィラキシーの発症リスクの臨床研究・検討が可能 ● 食物経口負荷試験 (OFC), 経口免疫療法 (OIT) 前のリスクの検討 |
Point 2 アレルギー発症群と免疫寛容獲得群との間に、イムノグロブリンクラススイッチパターンの違いがあります2), 3)
本検査により | ● アレルギーに伴う免疫系変化を時間軸で追跡可能 ● 臍帯血・新生児・乳児のクラススイッチモニタリング4) ● 臍帯血による胎児・新生児のアレルゲン感作状態の把握4) ● 今後アレルギーが増悪するのか、免疫寛解に向かうのかを探索5) ● OIT 後の脱感作維持状態持続調査 |
●抗体価測定方法
DCP:Densely Carboxylated Protein ( 本サービスの測定法名称) 概要図
•アミノ基を持つ化合物をチップ表面に高密度に共有結合
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アレルゲン蛋白質認識抗体の
高感度検出を実現
●抗原結合親和性抗体価測定方法
① 抗原特異的IgE抗体の抗原結合親和性(Binding Avidity:I/IC50の測定)
- 血清中に含まれる抗原特異的 IgE 抗体を標的にしたチップ上の固相化抗原と、血清に種々の濃度添加した非固相化抗原間の抗原・抗体反応を平衡条件下に実施して、反応後チップを洗浄してチップに結合している抗体のみを測定
- 両抗原間の競合的結合活性を下図のように示す方法で測定し、抗原結合親和性をIC50価 (nM)として表示
② 上記① × IgE抗体量
- 上記で得られたIC50価から、Binding AvidityをI/IC50と定義し、
IgE 抗体の総抗原結合親和性抗体価=IgE 抗体量(量)× 抗原結合親和性(質:1/IC50 nM)として評価
AffinityとAvidityについて
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※当サービス以外の【Avidity 測定】との混在にご注意ください。7)
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抗原親和性抗体価とsIgE/sIgG4 測定の有用性 8)
*DCP:Densely Carboxylated Protein (本サービスの測定法名称)
【論文著者の考察】
- DCP-OVM-sIgE/IC50 とDCP-OVM-sIgE/sIgG4 の ROC 解析から得られたそれぞれのカットオフ値で、4分割に個々の患者データを配置すると、陽性群(右上赤)、陰性群(左下)が明確に分かれ、患者別に状態を確認できる。
- SS-OIT 中の治療過程における各患者の現在のアレルギー状態を適切に評価できる。
- 各患者の状態が95%信頼区間(灰色)とともに、回帰直線上に位置していて、OIT治療に至る行程での患者の立ち位置を把握できる。
DCP-OVM-sIgE/IC50
DCP-OVM-sIgE/sIgG4
◆ 食物経口免疫療法時の負荷量の関連調査
◆ 治療過程における現在の位置を確認する
◆ ROC 解析の結果、OVM-sIgE に比べて、OVM-sIgE/IC50 及び OVM-sIgE/IgG4 は、OFC によるアレルギー発症状態と、アナフィラキシー発症状態の確認精度を増加させた
本検査は研究用です。診断目的に利用することはできません。
経口免疫療法 (OIT) における各種特異的イムノグロブリンのクラススイッチ測定 9)
【論文著者の考察】
- 高脱感作群では、低脱感作/完全除去群に比較して、抗原刺激に対する敏感で強い反応を特徴として、クラススイッチがIgG3→IgG1→IgG2→IgG4へと進展し、IgEの明確な減少傾向を示した。
- これらのIgGサブクラスの中でも、IgG3とIgG1は増加から減少に転ずる山型のパターンを示し、IgG2とIgG4 は持続的な増加パターンを示した。
sIgE/sIgG1/sIgG4/sIgA
◆アレルギーが増悪するか免疫寛解に向かうかを探索する
本検査は研究用です。診断目的に利用することはできません。
DCPチップ受託検査項目
2024 年 4月現在の検査項目です。(下記の他に新規項目が追加されることもあります)
各種特異的イムノグロブリン検査【研究用】
抗原結合親和性抗体価測定検査【研究用】
任意のリコンビナント抗原の各種イムノグロブリン特異的検査【研究用】
※アミノ基のあるリコンビナント抗原に限ります。納期に少しお時間がかかる場合もあります。
【参考】
1) 谷内昇一郎、他:食物アレルギー診断におけるDCP チップを用いたアレルゲン抗原結合親和性抗体解析の意義 . アレルギーの臨床 . 2023, vol 43(9), no.587, p712-716.
2) 木戸博:Densely Carboxylated Protein (DCP) チップによるアレルゲン特異的 IgE 抗体量と抗原親和性 (Avidity) 測定による診断精度の向上 . アレルギーの臨床 . 2020, vol 40(12),no.548, p973-977.
3) 木戸博・杉本真弓:クラススイッチを基盤にモニターする高性能タンパクチップの臨床応用 . 臨床免疫・アレルギー科. 2016, vol 65(6), no. 5, p764-712.
4) Kamemura N. et al. Low-affinity allergen-specific IgE in cord blood and affinity maturation after birth. J Allergy Clin Immunol. 2014, 133(3): 904-905.e6.
5) Kawamoto N, et al. Detection of ovomucoid-specific low-affinity IgE in infants and its relationship to eczema. Pediatr Allergy Immunol. 2017, 28(4): 355-361.
6) Collins AM, Jackson KJL. A temporal model of human IgE and IgG antibody function. Front Immunol. 2013, 4: 235.
7) Takahashi E, et al. : Viruses. 15, 1662, (2003)
8) Taniuchi S. et al. The combination of binding avidity of ovomucoid-specific IgE antibody and specific IgG4 antibody can predict positive outcomes of oral food challenges during stepwise slow oral immunotherapy in children with henʼs egg allergy. Nutrients. 2023, 15(12): 2770.
9) Sugimoto M. et al. Differential response in allergen-specific IgE, IgGs, and IgA levels for predicting outcome of oral immunotherapy. Pediatr Allergy Immunol. 2016, 27(3): 276-282.
検査の特長
超微量検体測定
● 微量採血のため新生児や乳児でも負担が少なく測定が可能です。 ● 100μL の血清で、すべての特異的抗体 (IgE, IgG1, IgG4, IgA) の測定が可能です。 ● 上記検体量は再検分も含んでいます。 ● 特異的 IgE 測定に最低必要な検体量は5μLです。 |
臨床研究(試験研究用)に最適
- 特異的 IgEのみならず、IgG1、IgG4、IgAをセットで検査可能
- 測定原理:蛍光免疫測定法(FIA)
- 抗原結合親和性抗体価(量×質)の測定で抗体の性能を評価
- 臨床研究において、アレルギーの発症確認、交差反応性を示すアレルゲン感作陽性者のアレルギー発症抗原の特定
- 臨床研究において、経口免疫療法(OIT)実施適用者の選択、OIT による脱感作・非脱感作者の判定
上図の例
母体血、新生児血、臍帯血等の経時変化・経年変化などを確認できます。
【開発及び測定場所】
応用酵素医学研究所株式会社 住所:徳島県徳島市東沖洲 2 丁目1-7 TEL:088-678-4168
受託サービスの流れ
1.検体の準備
2.検体の受け取り
3.ラボで検査
4.ご報告
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