FTIR|フーリエ変換赤外分光法分析
分析概略
FTIR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy : フーリエ変換赤外分光法分析)は試料に赤外線を照射し赤外線吸収スペクトルより主に有機化合物を定量する分析手法です。FTIRは汎用性が高く有機化合物を定量するためのライブラリが豊富なため、有機物の同定に利用されることが多いです。Ramanの補完的分析手法です。
*各分析手法の分析深さはSMART Chartからご覧いただけます。
半導体・エレクトロニクス・自動車・航空宇宙・鉄鋼・先端材料・エネルギー・メディカルデバイス
対象試料の事例
- 有機物(粒子・パウダー・膜・液体)
- 有機材料
- 不純物分析 (抽出物・脱ガスした製品/物質・ 残留物)
- Si中のO・Hの定量
- SiNウエハ中のHの定量 (Si-H vs N-H)
原理/特徴
- 有機官能基・有機物の同定
- 物質同定のための膨大なライブラリを所有
- 分析範囲:>15〜50um
- Ramanの補完分析手法
- 広周波数赤外光
- 赤外光の吸収を測定
- 吸収スペクトルはIR活性の振動に依存
振動スペクトル法
RamanとFTIRで不足情報を補完
分析事例
FTIR:レーザー用レンズの曇り分析 |
FTIR:Si3N4中のSi-H・N-H結合を分析 |
FTIR:DOP. (フタル酸ジオクチルの略称)の分析 |
分析に適した試料量/形状
- ライブラリがある試料のみ分析可能
- 試料サイズ:>15〜50um
- ガラスは赤外線を吸光するためFTIRに不向き
- 金属は分析不可(光を反射するため)