XRR|X線反射率法分析
分析概略
XRR(X-ray reflectivity : X線反射率法分析)は薄膜・多層膜に非常に浅い角度でX線を入射させた際に起こるX線反射率の入射角度依存性を調べる手法です。反射率の入射角度依存性をシュミレーションすることで、結晶やアモルファスの厚さ・膜厚・界面のラフネス・密度を分析することができます。光学エリプソメーターとは異なり薄膜の光学特性に対する予備知識や仮説は必要ありません。XRF(蛍光X線)と組み合わせることによりマッピングも可能です。
*各分析手法の分析深さはSMART Chartからご覧いただけます。
対象分野
半導体・エレクトロニクス・自動車・航空宇宙・鉄鋼・先端材料・エネルギー
対象試料の事例
- バリアメタル
- Cuシード及びメッキ層
- 各種金属薄膜・シリサイド薄膜
- ゲート絶縁膜(SiON・High-k膜)
- キャップSi/SiGe膜
- 各種絶縁膜など
原理/特徴
基板上の薄膜・多層膜に対して非常に浅い角度で入射させるとX線は全反射されます。入射X線の角度が全反射臨界角以上になると、薄膜内部にX線が侵入し試料表面や界面で透過波と反射波に分かれ、反射波は干渉します。入射角度を変えながら測定を行い、光路差の変化に伴う反射波の干渉信号の解析から、薄膜・多層膜の膜厚、界面の粗さを求めることができます。また、全反射臨界角から膜の密度を求めることができます。XRRは非破壊で薄膜や多層薄膜の各層の膜厚、密度、界面ラフネスを求めることができます。
- 超薄膜・多層薄膜(0.5nm~400nm)の絶対膜厚測定(標準試料不要)*膜種次第
- 金属膜の評価可能
- 膜密度測定
- 表面・界面粗さ測定
- 非破壊測定
- 300mmウエハまで測定可能
- XRFと組み合わせることでマッピング可能
分析事例
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XRR:Si基板上のSiGe単層膜評価 |
XRR(XRF併用):Ru薄膜のウエハ面内均一性評価 |
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分析に適した試料量/形状
- 最大膜厚:~400nm程度
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