資格情報・外部技能試験
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資格情報
アスベスト調査・分析に必要な資格
アスベスト調査・分析には、土壌汚染調査、作業環境測定、環境計量証明事業のような、調査・分析機関として公的な登録制度はありません(2021年1月現在)。
一方、厚生労働省は、建物の解体・改修時にアスベストを使用しているかを調べる「事前調査」について国の講習を受けた有資格者しか調査を行えないよう制度を改正する方針を定め、令和5年(2023年)10月から,有資格者による事前調査や作業終了後の確認が義務化されます。
また、特定建築物石綿含有建材調査者や石綿分析技術評価事業など関係各省・団体により様々な資格が設定されていて、建材・分析化学・法令など多岐にわたる専門性が強く求められています。
ユーロフィン日本総研では、これらアスベスト分野はもちろん、環境分野等様々な資格を持つ技術者が多数在籍しています。社内資格も充実しており、日々技術を向上していくことで、高い品質を目指しています。
今後も豊富な業務経験と正確な知識を持つ技術者の育成に取り組み、お客様に満足いただけるサービスを提供いたします。
ユーロフィン日本総研の技術者
更新日:2025年2月13日
資格名称 | 資格保有者数 | 資格内容 |
建築物石綿含有建材調査者 | 特定 11名 一般 39名 |
建築物における石綿含有建材の実態把握を推進するため、厚生労働省、国土交通省及び環境省が連携し、石綿含有建材の 調査に関する専門家を育成するために平成30年(2018年)に創設された講習制度です(平成25年国交省告示による旧制度を発展)。 講義及び筆記試験により取得可能な「一般建築物石綿含有建材調査者」と建築物石綿含有建材調査者として実務経験者を有するものを対象に、講義、実地研修、筆記試験及び口述試験により取得できる「特定建築物石綿含有建材調査者」があります。 |
アスベスト診断士 | 2名 | 一般社団法人JATI協会により発足された資格認定制度です。石綿に関する広範な基礎知識を有し、既存建築物等に使用されている石綿の調査や安全な取り扱いに関して適切なアドバイス等を行うことができます。 |
石綿作業主任者 | 83名 | 労働安全衛生法に定められた作業主任者(国家資格)のひとつです。石綿を取扱う作業等を行う場合、登録教習機関が行う石綿作業主任者技能講習を修了した者の中から事業者により「石綿作業主任者」として選任し、作業に伴う危険を防止する為に必要な作業指揮等を行わせることが義務付けられています。 |
分析調査者講習 | 3名 | 分析調査について、事業者は適切に実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定める者に行わせなければならないとされ、令和5年10月1日から施行されています。厚生労働大臣が定める者として、分析調査講習を受講し、修了考査に合格した者又は同等以上の知識及び技能を有すると認められる者とされています。分析調査者講習は学科講習・実技講習により取得できます。 |
石綿分析技術評価事業 | Aランク又は合格者 評価区分1 28名 評価区分3 18名 評価区分4 15名 評価区分5 17名 |
公益社団法人日本作業環境測定協会により実施される事業です。受験者の建材中の石綿の分析技術および石綿繊維の計数技術のレベルが評価されます。 建築物等の解体等作業の事前調査に関して定めた石綿障害予防規則第3条における「石綿の使用の有無の分析による調査」を行う者については、平成24年厚生労働省化学物質対策課長通知により、「十分な経験および必要な能力を有する者」として本事業のAまたはBランクの認定を受けた者による分析の実施が推奨されています。 「建材など固体中の石綿」(カテゴリー1) と 「空気中に浮遊する石綿」(カテゴリー2) の二つのカテゴリー別に実施され、更にカテゴリー1については分析方法により三評価区分に分かれています(評価区分1=JIS A 1481-1、評価区分3=JIS A 1481-2とJIS A 1481-3、評価区分5=JIS A 1481-1とJIS A 1481-5)。カテゴリー2については評価区分4のみとなります。2019年度より評価方法が変更となり、JIS A 1481-1 については合否判定のみとなりました(合格者はAランク相当)。分析調査を実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定める者(分析調査者)に該当します。 |
建材定性分析エキスパートコース | 3名 | 一般社団法人日本環境測定分析協会により実施されるアスベスト偏光顕微鏡実技研修のひとつです。JIS A 1481-1に基づく多くの実務経験を積んだ熟練者を対象に、判定の難しい試料に関する分析上の留意点について、座学と実技及びディスカッションを行います。また筆記及び実技の修了試験により取得できます。分析調査を実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定める者(分析調査者)に該当します。 |
建材中のアスベスト定性分析技能試験(技術者対象)APT-T* | 8名 | 一般社団法人日本環境測定分析協会により実施される試験です。JIS A 1481-1に基づき建材試料を用いて前処理、プレパラート作製、定性分析を行い、併せて偏光顕微鏡の原理等に関する筆記試験により取得できます。分析調査を実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定める者(分析調査者)に該当します。 |
アスベスト分析法委員会認定JEMCAインストラクター | 3名 | 環境測定分析に関する豊富な知識や技術能力を備え、且つ一般社団法人日本環境測定分析協会に申請して認定されると「JEMCAインストラクター」として登録できます。一般社団法人日本環境測定分析協会が主催する講習会や研修会で指導することができます。分析調査を実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定める者(分析調査者)に該当します。 |
環境計量士 | 7名 | 計量法に基づく国家資格であり、環境に関する計量の専門知識・技術を有する者に対して資格を与え、計量器の自主的管理を推進し、適正な計量の実施を確保することを目的とした資格です。環境に関する濃度、騒音並びに振動についての計量結果を証明するのに必要です。 |
作業環境測定士 | 第1種 11名 第2種 2名 |
作業環境測定士は、作業環境測定法に基づいて労働作業者の職場環境に存在する有害物質を調査し労働作業者の健康を守ることを目的として定められた国家資格です。 事業者が有害業務を行っている作業場において作業環境測定を行うには、その使用する作業環境測定士に行わせることが義務付けられています。(労働安全衛生法第65条、作業環境測定法第3条)。 |
外部技能試験
技能試験について
技能試験とは、事前に決められている評価基準に従って、参加した試験所の分析値の一致の程度を検討し、試験所間比較により各試験所のパフォーマンスを評価するものです。
技能試験により、試験所の技能が客観的に分かります。また、外部との比較で自社の分析結果の偏りやばらつきを把握し、自社の品質維持・向上に役立てています。また、より多くの技能試験に合格することで、試験所として高い分析力を有し、適切な分析結果を提供できることが実証できます。
技能試験実績
更新日:2024年2月13日
外部技能試験(試験所)
2024年 外部技能試験(試験所) | ||
Bulk asbestos PAT program (AIHA 米国産業衛生協会)
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Round138 | 合格 |
Round139 | 合格 | |
Round140 | 合格 | |
Round141 | 合格 |
参加した技能試験の実施団体及び内容
AIHA 米国産業衛生協会
- Bulk asbestos PAT program
偏光顕微鏡(PLM)によってバルク建築材料を分析する試験所の外部品質保証プログラムとして実施。四半期ごとにサンプルを提供し、ラボがバルク材料を特徴付ける特徴の報告を受け、試験所としての評価を行う。
https://www.aihapat.org/programs/bulk-asbestos-proficiency-analytical-testing-bapat-program
日本環境測定分析協会
- 位相差顕微鏡によるアスベスト繊維計数技能試験(試験所対象)
リロケータブルスライド(クリソタイルとアモサイト)を配付し、位相差顕微鏡法による繊維計数結果報告を受け、試験所としての評価を行う。 - 建材中のアスベスト定性分析技能試験(試験所対象)
4種類の建材試料を配付し、建材中のアスベストについてJIS A 1481-1に基づき定性結果と光学的特徴の報告を受け、試験所としての評価を行う。