農薬原体及び標準品分析
農薬原体の有効成分や不純物*について分析します。
農薬原体は毒性試験に用いた原体と同等性を確認することによって、その安全性を保証しています。有効成分や不純物の含有量から同等性を確認します。
新しく製造場所をつくる場合や、製造方法を変更する場合には同等性を示す検査が必要になります。
*不純物:農薬原体に1 g/kg以上含まれる成分は同定・定量が必要です。
製造過程由来物質、分解物、代謝物、残留溶剤、水分、灰分、金属など
農薬原体中の有効成分及び不純物の分析(組成分析、5バッチ分析)
妥当性が確認された分析法にて、農薬原体中の有効成分や不純物の含有量を測定します。
標準品の純度分析
有効成分や不純物の分析用標品の純度を分析し、成績証明書を発行します。
分析項目:対象成分の面積百分率(LC-UV・GC-FID)、水分、残留溶剤など
分析法のバリデーション(妥当性確認)
有効成分及び不純物の分析法について、選択性、直線性、精確さ、併行精度、定量限界の必要な項目を確認します。
分析法の条件検討も承ります。
試験ガイドライン
- 「農薬の登録申請において提出すべき資料について」(平成31年3月29日付け30消安第6278号農林水産省消費・安全局長通知)より「農薬及び農薬原体の組成」
- その他海外の適用ガイドライン(下記参照)
【ヨーロッパ】“Technical Active Substance and Plant protection products: Guidance for generating and reporting methods of analysis in support of pre- and post-registration data requirements for Annex (Section 4) of Regulation (EU) No 283/2013 and Annex (Section 5) of Regulation (EU) No 284/2013”,European Commission Directorate General Health and Consumer Protection,SANCO/3030/99 rev.5 (22 March 2019)
【アメリカ】“Product Properties Test Guidelines, OPPTS 830.1550 Product Identity and Composition, OPPTS 830.1700 Preliminary Analysis, OPPTS 830.1750 Certified Limits”,United States Environmental Protection Agency (1996)
【オーストラリア】“Approval of a new source of an active constituent”, Australian Pesticides and Veterinary Medicines Authority(1 september 2014)
【ブラジル】“Agrotóxico e afins – Validação de métodos analíticos”, ABNT NBR 14029, 2016, Associação Brasileira de Normas Técnicas
受託実績
- 2005年より年間に約40試験を実施
- 日本だけではなく海外への機関提出用データ作成
分析法実施例
有効成分:GC-FID、LC-UV
不純物
原体製造過程由来物質、有効成分分解物、代謝物、残留溶剤など:GC-FID、GC-MS、LC-UV、LC-MS、イオンクロマトグラフィー他
水分:カールフィッシャー(電量法)、乾燥減量
灰分:強熱残量
金属:原子吸光、ICP
溶剤不溶分:重量法