ウィスカ評価/分析
ウィスカ評価/分析サービス
電子部品の短絡や絶縁劣化の原因の一つ、ウィスカ。国内規格(JIS, JEITA)、国際規格(IEC, JEDEC)に準じたウィスカ評価試験他、ご要望の試験規格にてウィスカ評価試験を受託致します。ウィスカを分析し、錫ウィスカ、錫ウィスカ、硫化銀ウィスカの特定を行います。
ウィスカ評価
主な対応規格
国内規格(JIS, JEITA)、国際規格(IEC, JEDEC)に準じたウィスカ評価試験他、ご要望の試験規格でも実施可能です。
ウィスカ観察事例
電子・電気部品(IC、コンデンサ、コネクタ等)のウィスカ評価試験事例をご紹介します。
ウィスカ分析
ウィスカ分析事例
金属表面に発生するひげ状の組織、ウィスカが何であるかの分析を行いますす。
主な対応規格 | ウィスカ評価
規格/試験名 | 試験項目 | ウィスカ長さ判定基準 | |
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JIS C 60068-2-82 IEC60068-2-82 電気・電子部品の 試験方法 |
室温 | 30℃, 60% 25℃, 50% 4000h |
50μm以下 |
高温高湿 | 55℃, 85% 2000h |
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温度サイクル | -40℃~85℃ -55℃~85℃ -40℃~125℃ -55℃~125℃ 2000cy, 1000cy |
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JEDEC JESD201A Enviromental Acceptance Requirements for Tin Whisker Susceptibility of Tin and Tin Alloy Surface Finishes |
室温 | 30℃, 60%、4000h or 1500h | 試験項目ごとに、リード間隔、部品タイプ およびクラスにより許容値を設定 |
高温高湿 | 55℃, 85、4000h or 1500h | ||
温度サイクル | -55℃~85℃ -40℃~85℃ 1500cy or 500cy |
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JEITA RC-5241 電子機器用コネクタのウィスカ試験方法 |
室温かん合 | 25℃, 50%、1000h | 隣接端子間の1/2以下 |
備考(応力など) | 室温 | 下地の拡散 | ― |
高温高湿 | めっき酸化や腐食、端子成形 | ||
温度サイクル | 母材とめっきの熱膨張差 | ||
室温かん合 | 対象:コネクタ接触部の外圧、圧入部の圧迫力 |
- JIS:日本工業規格(Japanese Industrial Standards)
- JEDEC:半導体技術協会(JEDEC Solid State Technology Association)
- JEITA:電子情報技術産業協会(Japan Electronics and Information Technology Industries Association)
※高温高湿試験、および温度サイクル試験につきましては、他の部品と試験槽を共用することで、試験コストの低減が可能です。
ウィスカ観察事例
IC端子からのウィスカ
観察箇所
拡大画像(SEM観察): ウィスカ長さ 440μm
コネクタ接触部からのウィスカ
拡大画像: ウィスカ長さ(左) 350μm
コネクタ端子からのウィスカ
観察箇所
拡大画像: ウィスカ長さ 820μm
ウィスカ分析
金属の表面で発見される針のような形状の物質(ヒゲ状物質)、ウィスカ。当社では、豊富な経験を基に、ヒゲ状物質が何であるかの分析を行ないます。
錫ウィスカの成長観察例
錫ウィスカの断面作製・観察例
硫化銀ウィスカの観察例
鉛はんだ電極に発生した針状物質の分析例
ウィスカとは
ウィスカの種類
ウィスカとは、金属めっき表面から発生した金属ヒゲのことです。
- 真正ウィスカ(真性ウィスカ)は、母材金属と同じ成分の単結晶が根元から成長したものであり、錫や亜鉛めっきから発生することが知られています。
- 非真正ウィスカ(非真性ウィスカ)は化学変化を伴って成長するウィスカのことで、代表的なものに硫化銀や酸化銅があります。
ウィスカ発生要因
ウィスカは、めっきの再結晶化によって起こり、めっき皮膜に加わる圧縮応力によって成長するもので、めっき表面の酸化膜の欠損がウィスカ発生の起点(きっかけ)になると考えられています。
電子部品の圧縮応力は、めっき膜中の内部応力と端子加工による残留応力の2つに分けられます。
- 内部応力:下地とめっき界面の格子不整合、光沢剤等によるめっき結晶粒の違い、およびめっき膜中への下地原子の拡散、めっき腐食や酸化等に起因すると考えられます。
- 残留応力:曲げ、切断、プレス加工の応力負荷が考えられます。
コネクタ部品については、上記圧縮応力に加え、かん合による外部応力負荷が大きく影響します。
当社では、ストレス印加条件(高温高湿、温度サイクルなど)後に光学顕微鏡等によりウィスカ発生の有無を評価する、ウィスカ評価試験を実施いたします。
ウィスカの根本の断面観察や元素分布分析にも対応しております。
特に、電子・電気部品(IC、コンデンサ、コネクタ等)の錫めっき端子ウィスカ評価試験については、長年の経験・実績があり、これにより培った評価技術を基にしております。お客様がお困りになる評価試験項目、観察箇所の選定についてもお気軽にご相談ください。