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無菌医薬品の容器完全性試験(CCIT)の受託

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無菌医薬品を開発・製造する製薬企業で、容器完全性試験(CCIT:Container Closure Integrity Test)を実施したい、特に数値化・定量化を実施したいとお考えではないでしょうか。

ユーロフィン分析科学研究所(国内ラボ)及び当社海外ラボでは、GMP省令準拠で管理された分析機器を用いて、各種ガイドラインに準拠し、無菌医薬品の容器完全性試験(定性試験及び定量試験)が実施可能です。

 

無菌医薬品の容器完全性(包装完全性)とは、無菌製剤の容器包装が製剤の品質を維持するのに必要な微生物の侵入及び物質の出入りを防止する能力のことです。

容器完全性試験は、一次包装又は場合によって二次包装に対して、製剤の品質に影響を及ぼす微生物、反応性ガス及び他の物質からバリア機能を有することを確認するために実施されています。

容器完全性試験には、物理化学的手法で漏れを見つける漏れ試験、包装のシール部分の適格性を確認することで漏れが発生しないことを保証するシール試験、微生物学的手法で微生物に対するバリア性を確認する微生物チャレンジ試験があります。

漏れ試験は、定性的漏れ試験と定量的漏れ試験に分類されます。

定性的漏れ試験は有用な漏れ検出手法ですが、その結果は不確実性を伴っているため、大きなサンプルサイズと厳しい試験条件管理が必要とされています。

一方、定量的漏れ試験は、漏れに伴って生じる物理化学的な変化を定量的に評価する試験であり、最大許容漏れ限度を設定し管理します。

昨今では、決定的な容器完全性の検証として適していない定性的漏れ試験から、最大許容漏れ限度を設定し客観的なデータが得られる定量的漏れ試験へ移行しつつあります。

 

 

容器完全性試験のガイドラインの概要

容器完全性試験のガイドラインとして、「日本薬局方(JP)」、「米国薬局方(USP)」、「ASTM(American Society for Testing and Materials)規格」などがあります。

 

日本薬局方では、JP18から参考情報に「無菌医薬品の包装完全性の評価〈G7-4-180〉」及び「無菌医薬品包装の漏れ試験法〈G7-5-180〉」の記載が追加されました。

無菌医薬品の包装完全性の評価〈G7-4-180〉では、無菌医薬品の一次包装又は二次包装についての容器完全性試験の概要が、以下3項でまとめられています。

  • まえがき
  • 包装完全性と試験(包装完全性の考え方、製剤の開発と製造における包装完全性とその試験、試験法の選択基準、試験方法の設定と検証)
  • 用語

 

包装完全性の考え方では、容器完全性試験の種類(漏れ試験、シール試験、微生物チャレンジ試験)の概要が記載されています。

製剤の開発と製造における包装完全性とその試験では、製品ライフサイクルのステージに応じた試験法の選択が重要であることが記載され、包装の設計から製剤の製造、安定性試験及び安定性モニタリングでの包装完全性の評価のポイントが記載されています。

試験法の選択基準では、個々の漏れ試験又はシール試験の方法が全ての製剤の容器包装に適用できるものではないため、製剤特性(包装の内容物、包装の構造と物理化学的特性、包装と内容物への影響[破壊試験と非破壊試験])を考慮すべきことが記載されています。

試験方法の設定と検証では、包装栓システムの設計、構成する物質、予測される漏れの性質、及び製剤内容物が試験結果に及ぼす影響を適切に考慮して、陽性対照及び陰性対照が用いられること、定量的な評価には包装を構成する物質の種類や構造を考慮し、一定の径を持つ開口部を作る必要があることが記載されています。

 

無菌医薬品包装の漏れ試験法〈G7-5-180〉では、容器完全性試験の種類のうち、漏れ試験について、以下3項で詳しくまとめられています。

  • 定性的漏れ試験法
  • 定量的漏れ試験法
  • 参考情報

 

漏れ試験は、定性的漏れ試験と定量的漏れ試験に分類され、各試験法の具体例が以下の通り挙げられています。

定性的漏れ試験

定量的漏れ試験

  • 液没試験法
  • 液体漏れ試験法
  • トレーサ液体試験法(染料浸透試験法)
  • スニッファ法(ヘリウム漏れ試験法1)
  • 密封チャンバー法(圧力変化漏れ試験法1)
  • 真空度低下法(圧力変化漏れ試験法2)
  • 加圧積分法(ヘリウム漏れ試験法2)
  • 真空チャンバー法(ヘリウム漏れ試験法3)
  • 浸漬法(ヘリウム漏れ試験法4)
  • 高電圧リーク試験法(ピンホール試験法)
  • ヘッドスペースガス・レーザー分析法

 

各試験法について、概要及び装置構成例がまとめられています。

 

米国薬局方では、「USP<1207>PACKAGE INTEGRITY EVALUATION—STERILE PRODUCTS」に無菌医薬品の容器完全性試験の記載があります。

USP<1207>は、以下6項でまとめられています。

  • INTRODUCTION
  • SCOPE
  • LEAK AND LEAKAGE RATE
  • CLOSURE TYPE AND MECHANICS
  • PRODUCT–PACKAGE QUALITY REQUIREMENTS AND THE MAXIMUM ALLOWABLE LEAKAGE LIMIT
  • INHERENT PACKAGE INTEGRITY AND THE PACKAGE INTEGRITY PROFILE

 

USP<1207>では、容器完全性試験の概要が示されています。概要には、適用範囲、漏れと漏れ率、クロージャータイプとメカニズム、包装の品質の要求事項と最大許容漏れ限度、固有の容器完全性と容器完全性プロファイルが含まれています。

詳細な容器完全性試験の推奨事項は、以下3つのサブチャプターに記載されています。

 

USP<1207.1>では、製品ライフサイクルの以下3つの段階の容器完全性試験の検証について示されています。

  1. 包装の開発、加工及び組立のバリデーション
  2. 製品の製造
  3. 市販製品の保存安定性の評価

 

また、漏れ試験法の選択基準、開発、バリデーションに関する情報も詳しくまとめられています。

 

USP<1207.2>では、漏れ試験の試験法の選択と適切な使用について示されています。

USPでは、漏れ試験は、とPROBABILISTIC LEAK TEST TECHNOLOGIES(確率的漏れ試験技術)とDETERMINISTIC LEAK TEST TECHNOLOGIES(決定論的漏れ試験技術)に分類され、JPと同様に各試験法の具体例が以下の通り挙げられています。

確率的漏れ試験技術

決定論的漏れ試験技術

  • Bubble Emission
  • Microbial Challenge, Immersion Exposure
  • Tracer Gas Detection, Sniffer Mode
  • Tracer Liquid
  • Electrical Conductivity and Capacitance (High-Voltage Leak Detection)
  • Laser-Based Gas Headspace Analysis
  • Mass Extraction
  • Pressure Decay
  • Tracer Gas Detection, Vacuum Mode
  • Vacuum Decay

 

USP<1207.3>では、包装のシールの品質を評価・監視するために有用な試験法が簡潔にまとめられており、その選択と使用について示されています。

 

ASTM規格は、米国の標準化団体である「ASTM International」によって策定される基準です。

ASTM規格においても、容器完全性試験に関する規格が記載されています。

USP<1207>に記載のある以下の漏れ試験技術について、標準試験法があります。

 

 

当社の提供サービス

国内ラボ(ユーロフィン分析科学研究所)及び海外ラボでは、以下の試験法に対応した容器完全性試験サービスを提供しています。

 

国内ラボ

国内ラボでは、定性的漏れ試験及び定量的漏れ試験がそれぞれ1種類の試験法での実施が可能です。

試験種別

試験法(JP名称/USP名称)

保有機器

定性的漏れ試験

トレーサ液体試験法(染料浸透試験法)/Tracer Liquid

※Dye Ingress Testとも呼ばれる

定量的漏れ試験

密封チャンバー法(圧力変化漏れ試験法1)/―

MSP-0102/フクダ

MSP-0102,フクダ

© FUKUDA CO., LTD.

 

各試験法で対応可能な容器包装は、以下の通りです。

試験法\容器包装

PTP

 

ピロー包装

 

バイアル瓶

 

シリンジ

 

アンプル

 

三方または四方

シール(分包品)

 

点眼剤容器

 

パウチ袋

 

プラスチックバッグ

(例 輸液バッグ)

トレーサ液体試験法

 

 

 

 

密封チャンバー法

 

海外ラボ

海外ラボでは、定性的漏れ試験が2種類、定量的漏れ試験が5種類の試験法での実施が可能です。

海外ラボをご希望の場合、国内ラボが仲介となって受託可能です。

試験種別

試験法(USP名称/JP名称)

保有機器

定性的漏れ試験

Microbial Challenge,

Immersion Exposure/微生物チャレンジ試験

Tracer Liquid/トレーサ液体試験法(染料浸透試験法)

定量的漏れ試験

Electrical Conductivity and Capacitance (High-Voltage Leak Detection)/高電圧リーク試験法(ピンホール試験法)

E-Scan 655

MicroCurrent High Voltage Leak

Detector(HVLD)/PTI

E-Scan 655 MicroCurrent High Voltage Leak  Detector(HVLD),PTI

© PTI

Laser-Based Gas Headspace Analysis/ヘッドスペースガス・レーザー分析法

FMS-760 Oxygen

Headspace Analyzer/

LIGHTHOUSE Instruments

FMS-760 Oxygen  Headspace Analyzer,LIGHTHOUSE Instruments

© LIGHTHOUSE 

Instruments

Pressure Decay/―

TM Electronics BT Integra Burst, Creep and Leak Tester/TM Electronics, Inc.

TM Electronics BT Integra Burst, Creep and Leak Tester,TM Electronics, Inc.

© Industrial Physics.

Tracer Gas Detection,

Vacuum Mode/―

SIMS 1284+ Helium Mass Spectrometer/Leak

Detection Associates

SIMS 1284+ Helium Mass Spectrometer,Leak  Detection Associates

© IPP Group.

Vacuum Decay/真空度低下法(圧力変化漏れ試験法2)

VeriPac 455-M5

Vacuum Decay/PTI

VeriPac 455-M5 Vacuum Decay,PTI

© PTI

 

当社の容器完全性試験の一般的なワークフローは以下の通りです。

容器完全性試験の一般的なワークフロー

 

まず、お客様の容器包装の仕様に合わせて、JPやUSPに準拠し、定性試験又は定量試験の試験法開発を実施します。

JPやUSPに基づいて、バリデーションを実施します。

バリデートされた試験法を用いて、定性試験又は定量試験を実施します。

必要に応じて、安定性試験や安定性モニタリングを実施します。

 

 

当社に依頼するメリット

  1. 国内外ラボを合わせて、8種類の試験法を提供可能
  2. GMP省令準拠で管理された分析機器を保有
  3. オンラインシステムで、発注・報告・請求までスムーズに完結

 

当社は、国内外ラボを合わせて、8種類の試験法を提供可能です。これにより、お客様の様々な容器包装の仕様に対応できる技術を保有しています。

特に、海外ラボでは何百もの容器完全性試験のプロジェクトにおいて、試験法開発から実施してきた豊富な経験があります。

海外ラボで実施する場合は、国内の専任担当者が試験のご相談から完了まで包括的にサポートします。言語や時差の心配もなく、安心してお任せいただけます。

当社は、GMP省令に準拠した組織を構築しています。その運営下で、プロトコルの作成、試験、サンプルの保管、施設・機器・システムの管理を実施しています。

当社では、LabAccessというオンラインシステムを構築しています。これにより、発注・報告・請求までオンラインでスムーズに完結できます。本システムを用いて、年間150回発注の医薬品の出荷試験のお客様にも対応しています。

ユーロフィン分析科学研究所(国内ラボ)及び当社海外ラボでは、GMP省令準拠で管理された分析機器を用いて、各種ガイドラインに準拠し、無菌医薬品の容器完全性試験が実施可能です。

 

無菌医薬品の容器完全性試験をお考えであれば、ぜひ当社をご活用ください。

ご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。

 

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