医薬品の標準品管理の受託
一般的に標準品とは、医薬品の品質評価における試験等に用いるために一定の品質に調製され、特定の用途に相応しい品質を有することが公的に保証され、供給される標準物質を言います。
安全かつ有効な医薬品製造を保証するため、標準品の管理が非常に重要です。また、当局査察では、標準品の使用期限設定の根拠、保管状況、ロット管理などに関する質問や照会が増加しています。
ユーロフィン分析科学研究所では、標準品の小分け、ラベリング、発送の作業はもとより、使用期限延長に必要なリテストの実施タイミングなど、豊富な経験を活かしてご提案できます。
また、低分子製品のみならず、バイオ製品の標準品もお預かりしています。
当社が提供する標準品管理サービス
当社では、標準品の品質管理、保管管理、発送まで包括的にサポートしています。
(※調達業務は応相談:ハザード品を含む各種標準品の合成手配や製造管理はご相談ください)
品質管理
品質管理では、標準品の品質試験についてGMP省令準拠の機器を使用し、信頼性の高い分析結果を提供しています。また、試験成績書(Certificates of Analysis)発行、及び標準品の使用期限の適正管理を行っています。
保管管理
お客様の標準品を以下の保管庫で保管します。
各保管庫は、温度マッピングを実施しています。
※2023年9月時点
保管庫は、24時間温度モニタリングされており、温度逸脱発生時の監視システムを構築しており緊急時にも対応できます。
万が一のために、非常用電源も完備しています。
お客様のご要望に合わせて、保管庫を増台するスペースもあります。
小分け・ラベリング・発送
お客様の供給依頼に応じて、標準品の小分け、ラベリング、発送を行っています。
小分け用に、安全キャビネット4台(うち2台はケミカルハザード品小分け用)を保有しています。
小分けした標準品は、データロガーによる輸送中の温度モニタリング等で、適切な温度管理下で輸送しています。
また、海外への輸送についても対応可能です。
直近の実績では、年間約2,000バイアル小分けしています。年間約4,000バイアルまで拡大可能です。
標準品管理サービスのご依頼の流れ
1.委託内容の検討
以下2通りのオプションがあります。
- オプション1:4項目すべてを委託
- オプション2:保管を除く、3項目を委託
2.見積書のご依頼
見積書作成にあたり、下記情報をご提供ください(オプション1の場合はすべて、オプション2は該当項目のみ)。
- 品目数
- ロット数
- 保管量
- 保管容器形状・容量
- 保管温度
- 法規制情報*
- 高薬理活性情報*
- 物性情報*
- 規格及び試験方法
- リテスト期間
- リテスト時の試験項目
- 提供(発送先)についての情報
*:当社では取り扱いができない物質や化合物がございます。ご相談ください。
3.ご発注後の主要ステップ
- 連携会議の開催(初回は全体的なスケジュールの決定、進行中は適宜開催)
- 技術移転(当社プロジェクトマネージャーが主導)
- 試験の検証
試験法どおりに試験が実施可能かを確認(ベリフィケーション)します。試験項目により再委託が発生する場合は、再委託先を選定し連携します。 - 保管
保管条件に合わせて保管庫を確保、委託元から提供された情報をデータベースに入力し、在庫管理体制を整備します。 - 小分け
容器の選定、ラベル表示内容を顧客と協議し決定します。
当社の標準品管理サービスの強み
- 15年以上の包括的な標準品管理業務を経験
- 適切に管理された保管施設
長年GMP省令準拠で標準品管理業務を行っており、豊富な当局査察の対応経験も有しています。
大手製薬企業5社と契約しており、約400品目の標準品(API、類縁物質、中間体など)を管理しています(2023年9月時点)。
ケミカルハーザード品(劇薬、劇物、毒薬、向精神薬の管理実績あり)の取り扱いも可能です。
また、海外への発送も対応可能です。
保管施設は、24時間温度モニタリング(-150℃、-80℃、-20℃、2~8℃、室温)を実施しています。
また、万が一のために、バックアップ用冷凍庫、及び非常用電源完備しています。
医薬品の標準品管理のご利用をお考えであれば、ぜひ当社をご活用ください。ご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。