ごみ質試料採取 円すい四分法
・円すい四分法(円錐四分法)
ごみ質サンプルの場合、一般的に相当の不均一さ、偏り、ばらつきを含んでいます。これはある意味避けられないことです。
そうであっても、より偏りの少ない代表的なサンプルを得る為に、通常、円すい四分法を用いる。ごみに限った採取方法ではありませんが、以下、環整95号に基づき、円すい四分法を用いた、ごみのサンプリングについて説明します。一般的な家庭系廃棄物をごみピットから採取することを想定して説明します。
- 収集運搬車、もしくはごみピットから200kg以上を採取。
■環整95号の記述は以下になります
1 試料の採取
(1) 収集・運搬車からの採取
無作為に抽出した収集・運搬車から一台あたり 一○kg以上、合計二○○kg以上を採取する。
(2) ごみピットからの採取
ピット内のごみを十分混合したのち、二○○kg以上採取する。
※この時点で既に偏りを生じてしまうことがあります。代表できるサンプルを採取するように心掛けてください。
ピットから採取する際にもよく攪拌してもらう必要があります。
明らかに偏りが認められる場合には採否を検討し、場合によっては採取からやり直すこともあります。
- 大きなものは小さくし(困難なものは取り出しておく※1)、袋等の中身は取り出し、よく攪拌して均一化する。
- 試料を1点上部から落下させ円すい状に積み上げる。
- 頂点から垂直に押し下げるように平らにする。
- 4等分し相対する2つの部分を無作為に選び試料とする。
- 1回で約半分になるので、4~5回程度、上の操作を繰り返し、5~10kgの試料を得る。
(目安としては200→100→50→25→12.5→6.3kg)
■環整95号の記述は以下になります
2 試料の調整
採取した試料は、乾燥したコンクリート等の床上で、スコップ等でよく混合し、袋づめのごみは中味を取り出し、とくに大きなものは適当に細分する。
つぎに、試料を十分に混合しつつ、四分法により数回縮分し、試料として五~一○kgを採取する。
※10kg以下の試料で大きなごみピット内のごみを代表させるため、非常に重要な作業と言えます。この工程の良し悪しで以下の分析の結果の良し悪しを決定付けてしまいます。
- ピット内をよく見て選んだ試料がごみピットを代表しているか確認する。明らかに偏りがある場合は作業をやり直すなどする。(たまたま草木ばかりだったり、段ボールが固まっていたりすることがある。事業系ごみでは極端に偏っていることも多い)
- ※1 【大きな廃棄物の扱い】
縮分不適物などとも呼ばれる。
■環整95号の記述は以下になります
注 縮分の途中で、目につく大きな廃棄物(とくに毛布、タイヤ、木竹、石油かん等破砕しにくいもの)については、あらかじめ別にとり出しておき、最後にそれを細断して試料に加えることが望ましい。例えば四回、四分法で縮分する場合、二回目終了後に毛布をとり出せば、その毛布は、さらに二回の縮分によつて1/22=1/4に減量されるはずであるから、毛布全重量の1/4を試料に加えることとなる。
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